ベーグル生地の加水率|もちむぎゅ食感の決め手は水の量
ベーグルを自分で焼いてみたものの、「なんかふわっとしすぎてしまった」「あのむぎゅっとした食感にならない」という経験はないでしょうか。
原因はいくつか考えられるのですが、そのひとつが「加水率」——つまり粉に対してどれくらいの水を使うか、という話なんです。
ベーグルはパンのなかでも加水率がかなり低い部類に入ります。それが、あのもちもちで密度のある独特の食感を生み出しているんです。
加水率って何?
パン作りで「加水率」というのは、粉の重さを100としたときの水分の割合のことです。
たとえば粉が300gで水が180gなら、加水率は60%になります。計算式はシンプルで、水÷粉×100です。
パンの種類によって、だいたいこのくらいの加水率が使われています。
- 食パンやソフトパン:65〜70%前後
- バゲットなどのハード系:70〜80%前後
- ベーグル:50〜58%前後
ベーグルの加水率は、他のパンと比べてかなり低いのがわかるでしょうか。
水が少ないほど生地はしっかり締まる。それがベーグルのむぎゅっとした噛み応えのもとになっているんです。
加水にこだわり始めたきっかけ
自宅でベーグルを作っているとき、たくさんのレシピを試しました。
でも、作るたびに食感が微妙に変わる。今日は固すぎた、今日は少し柔らかすぎた。同じように作っているはずなのにどうして?と悩んでいた時期がありました。
そのときハッとしたのが、水の量の微妙なズレでした。
天然酵母のベーグルは、酵母の状態や小麦粉のロット、季節の湿度によって生地の吸水量が変わります。
レシピに書いてある水の量をきっちり守っていても、実際の生地の状態は毎回少しずつ違うんです。
数字を信じすぎず、生地の状態を見ながら判断する。それがベーグル作りでとてもとても大切なことだと、今は感じています。
低加水の生地は「こねにくい」が正解
加水率が低いベーグル生地は、正直こねるのがとても大変です。
パサパサしていて最初はまとまらないように感じることも多くて、「これで本当に大丈夫?」と不安になるくらいが、実はちょうどいい状態だったりします。
手ごねだと特に大変で、開業当初は毎回腕が疲れていたんですよね(笑)。それで今はパンニーダーを使っているんです。
私が最初に使っていたのはPK2025という機種で、残念ながら現在は廃盤になっています。後継機のPK2120はこちらです。
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こね機を使うと、生地の仕上がりがとても安定します。
低加水のベーグル生地でも均一にこねることができて、手ごねより圧倒的に楽になりました。
本格的にベーグルを作り続けたいと思うなら、こね機への投資はとても心強い選択だと思います。
加水率を変えると食感はどう変わる?
ベーグルの加水率を少し変えるだけで、食感がぜんぜん変わってきます。
加水を低くするほど(50〜52%あたり)、生地は硬くてしっかりしています。焼き上がりは密度が高くずっしりとして、噛み応えがとても強い。
逆に加水を高めにすると(58〜60%くらい)、生地がやや柔らかくなって、焼き上がりもふんわり感が出てきます。噛み応えは軽くなります。
n.t.bagelで目指しているのは「もっちり&むぎゅっ」の食感なので、低めの加水を基本にしつつ、季節によって少しだけ微調整しています。夏は湿度が高いので水を少し減らし、冬は逆に少し増やす、という感じです。
季節に合わせてほんの少し調整するだけで、年中安定した食感に近づけます。
今日からできること3つ
- 自分のレシピの加水率を計算してみる(水÷粉×100で出せます)
- 生地の状態を「見て・触って」判断する習慣をつける(数字だけを信頼しない)
- 加水率をほんの少しだけ変えて焼き比べてみる(±5gの変化でも食感の違いがわかります)
まとめ
ベーグルのあの独特の食感は、低加水の生地から生まれています。水を少なくすることで生地がしっかり締まり、焼いたあとも密度のある噛み応えが残る。
それがベーグルをベーグルたらしめる大切な要素のひとつなんです。
加水率を意識するだけで、ベーグル作りがぐっとおもしろくなるはずです。ぜひ試してみてくださいね😊
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