酵母液と元種の違いとは?天然酵母ベーグルを安定して焼くための基本

天然酵母のことを調べていると、「酵母液」「元種」という言葉が出てきます。

どちらもパンを膨らませるために使うものですが、はじめて見ると少しややこしいですよね。

「酵母液だけでパンは焼けるの?」
「元種って必ず作らないといけないの?」
「天然酵母ベーグルを安定して焼くには、どちらが大事なの?」

今回は、天然酵母ベーグル作りの視点から、酵母液と元種の違いをわかりやすく整理してみます。

n.t.bagelでは、熊谷産米麹からおこした天然酵母を使っています。

私自身も、最初は「元気そうに見えるのに、なぜか生地では思うように膨らまない」ということを何度も経験してきました。

酵母液と元種の違いがわかると、発酵の見方が少し変わります。

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酵母液と元種、何が違うの?

とてもざっくり言うと、酵母液は「酵母を育てた液体」、元種は「酵母液と粉を合わせて、パン生地に使いやすくした種」です。

酵母液は、果物や穀物、米麹などを水と合わせて発酵させたもの。瓶の中で泡が出たり、香りが変わったりしながら、酵母が育っていきます。

一方で元種は、その酵母液に粉を加えて発酵させたものです。液体だった酵母を、パン生地に近い状態に育て直すようなイメージです。

簡単に整理すると
酵母液:素材から酵母を育てた液体
元種:酵母液と粉を合わせ、発酵力を安定させたもの
パン生地:元種や酵母液を使って、粉・水・塩などと合わせた生地

酵母液とは?素材から育てる発酵のもと

酵母液は、天然酵母作りの最初の段階です。

レーズン酵母ならレーズン、りんご酵母ならりんご、米麹酵母なら米麹を使い、水と合わせて発酵させていきます。

素材についている酵母や、環境の中にいる微生物の力を借りながら、少しずつ発酵の力を育てるものです。

酵母液が元気なときは、泡が出たり、ぷつぷつと音がしたり、アルコールのような発酵の香りがしたりします。

ただし、酵母液が元気そうに見えても、そのままパン生地に入れたときに必ず安定して膨らむとは限りません。

液体の中では元気でも、粉と合わさった生地の中では、また違う力が必要になります。

ここが天然酵母のおもしろいところでもあり、難しいところでもあります。

酵母の元気さの見分け方については、こちらの記事でも詳しく書いています。

米麹天然酵母が元気かどうか、どうやって見分ける?

元種とは?酵母液と粉を合わせた「パンに使いやすい種」

元種は、酵母液に粉を合わせて発酵させたものです。

酵母液だけの状態から、粉の中でもしっかり活動できるように育てていくもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。

元種を作ることで、酵母の力を確認しやすくなります。

どのくらい膨らむか、どんな香りがするか、ピークを過ぎるとどう変化するか。

液体だけでは見えにくい発酵の状態が、粉と合わさることで観察しやすくなります。

私の場合、元種を見るときは「高さ」「気泡」「香り」「ゆるみ方」をよく見ます。

  • しっかり膨らんでいるか
  • 中に細かい気泡があるか
  • 酸味やアルコール臭が強すぎないか

このあたりを見ておくと、実際のベーグル生地に入れたときの発酵も予想しやすくなります。

酵母液だけで作る場合と、元種を使う場合の違い

天然酵母パンには、酵母液をそのまま仕込み水の一部として使う作り方もあります。

これは「ストレート法」と呼ばれることもあります。

酵母液を直接使う方法は、素材の香りが出やすく、工程もシンプルです。

以前いちご酵母の液種で生地を作ったとき、生地がピンク色になってとっても可愛かったです!香りもいちごの香りがしました🍓

ただ、その分、酵母液の状態に仕上がりが左右されやすいと感じます。

一方で、元種を使う方法は、ひと手間かかります。

でも、パン生地に入れる前に酵母の力を確認できるので、発酵の安定につながりやすいです。

使い方特徴向いていること
酵母液を直接使う工程がシンプル。素材の香りが出やすい酵母液の状態が安定しているとき
元種を使う発酵力を確認しやすく、安定しやすいベーグルを安定して焼きたいとき

どちらが正解というより、作りたいパンや、酵母の状態、生活のリズムに合わせて選ぶものだと思っています。

天然酵母ベーグルで元種を使うメリット

ベーグルは、パンの中でも生地がしっかりしていて、水分量も多すぎないことが多いです。

ふわふわに膨らませるパンとは少し違って、むぎゅっとした食感や、噛むほどに感じる小麦の味わいを大切にします。

その分、発酵が弱すぎると詰まりすぎたり、反対に発酵が進みすぎると形がゆるんだりします。

元種を使うと、酵母の力をいったん確認してから生地に入れられるので、発酵の見通しが立てやすくなります。

  • 生地の発酵が安定しやすい
  • 酵母の状態を事前に確認できる
  • 香りや酸味の出方を調整しやすい
  • 季節による発酵の違いに気づきやすい

特に天然酵母ベーグルは、発酵の少しの違いが食感に出やすいです。だからこそ、元種の状態を見ることはとても大切だと感じています。

発酵がうまくいかないときは、こちらの記事も参考になると思います。

自家製酵母ベーグルがうまくいかない理由|失敗の原因と安定させるコツ

↓瓶はこちらを使用しています!酵母を安定して育てることができています💓


n.t.bagelで大切にしている酵母との付き合い方

n.t.bagelでは、熊谷産米麹からおこした天然酵母を使っています。

天然酵母は、毎回まったく同じ表情ではありません。

気温、湿度、仕込みのタイミング、粉との相性。

いろいろなものに影響を受けます。

だからこそ、数字だけで決めすぎず、酵母の状態を見ることを大切にしています。

泡があるか、香りがどうか、元種がどのくらい膨らんでいるか。生地に入れたあと、どんなふうにゆるんでいくか。

少し手間はかかりますが、その観察の積み重ねが、n.t.bagelらしいベーグルの味につながっていると思っています。

天然酵母でベーグルを作る理由については、こちらにもまとめています。

天然酵母でベーグルを作る理由|発酵が生み出す風味・旨味・腸活の話

まとめ:違いを知ると、発酵の見方が変わる

酵母液は、素材から酵母を育てた液体。元種は、その酵母液と粉を合わせて、パン生地に使いやすく育てたものです。

酵母液だけで作る方法にも良さがありますが、天然酵母ベーグルを安定して焼きたいときは、元種の状態を見ることが大きな助けになります。

「今日はよく膨らむな」「少し香りが強いな」「ピークを過ぎたかもしれないな」

そんな小さな変化を見ながら焼くのも、天然酵母ベーグルのおもしろさです☺️

n.t.bagelでは、熊谷産米麹からおこした天然酵母で、国産小麦のベーグルを焼いています。

季節のベーグルや販売のお知らせは、Instagramやオンラインショップでもご案内しています。

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