梅雨でも失敗しないベーグル作りのコツ
もうすぐ梅雨がやってきます。
「生地がべたべたして、うまく成形できない」
「発酵しすぎてしまって、仕上がりがぼこぼこになった」
「なんだかいつもと同じレシピなのに、うまくいかない…」
このような経験はありませんか?
私自身も、ベーグル屋を始めたばかりの頃、梅雨の時期に何度も失敗を繰り返しました。
子育ての合間にやっと時間をつくってベーグルを焼いたのに、生地がどろどろになってしまって、ため息をついたこともあります。
梅雨の失敗には、きちんとした原因があります。
原因を知れば、対策ができます。
今日は、私が実際に試行錯誤してきた「梅雨のベーグル作り」のコツをお伝えします。
なぜ梅雨はベーグル生地が崩れやすいの?本質的な理由
多くの方が「気温が高いから発酵が進みすぎるんでしょ?」と思っていませんか?
もちろんそれも原因のひとつですが、実は梅雨で一番やっかいなのは「湿度」なのです。
ベーグルに使う小麦粉は、空気中の水分を吸います。
梅雨の時期は湿度が70〜80%を超えることも珍しくありません。
そうなると、レシピ通りの水分量で生地を作っても、「粉がすでに湿気を含んでいる」せいで、想定より水分量が多い状態になってしまうのです。
梅雨の失敗の正体は「湿度による粉の水分過多」。
温度だけを気にしていては足りません。
私が最初に気づいたのは、梅雨になってから急に生地の感触が変わったこと。
「同じ粉、同じ水、同じ手順なのになぜ?」と悩み続けた末に、湿度計を置いてみたことがきっかけでした。
そこに表示されていたのは「湿度82%」という数字。それを見て、「あ、粉が水を吸っているんだ」とはじめて気づいたのです。
この「湿度を意識する」という視点を持つだけで、梅雨のベーグル作りへの向き合い方がまったく変わります。
梅雨時期に起こる3つのトラブル
① 生地がべたついて成形できない
粉が湿気を吸っているため、生地が通常よりも柔らかく、手につきやすくなります。
成形しようとするとどんどんだれていき、きれいなリング形が作れない…という悩みが発生。
「生地がまとまらない」は湿度の影響がありかもです。
梅雨の時期の生地のべたつきがおこりやすいと感じます。
② 発酵が早すぎて過発酵になる
気温が高く、湿度も高い梅雨は、酵母がとても活発に働く時期です。
「いつもと同じ」発酵させただけで、すでに過発酵になってしまうことがあります。
過発酵のベーグルは、焼き上がりが膨らみすぎてしまったり、生地にぼこぼこが出てしまったりします。
私自身も、子どもの世話をしていてもう少し発酵とおもっていたら、生地が倍以上膨らんでしまったことが何度もありました。
子育て中のパン作りって、本当にそういうことが起きるんですよね。
タイマーに頼りすぎず、生地の状態を見ながら判断することが大切です。
③ 茹で工程でしぼんでしまう
発酵させすぎた生地や、水分が多くなりすぎた生地は、茹でる段階でしぼんでしまいます。
もちもちにするための「ケトリング(茹で工程)」のはずが、逆に生地を傷めてしまうことに。
茹でてしぼんでしまう場合、多くは「過発酵」か「水分過多」のどちらかが原因です。
私が実践してきた湿気対策の方法
では、どうすればいいのでしょうか?私が実際に試してきた対策をご紹介します。
水分量を減らす
梅雨時期は、レシピの水分量より少し少なめに仕込みます。
最初は「少ないかな?」と思うくらいで大丈夫です。
生地が少し固く感じても、こねているうちに粉の水分が馴染んでくることがあります。
温度と湿度に合わせて水分量を調整するのが、季節の変わり目のルーティンになっています。
最初は難しく感じるかもしれませんが、記録を続けていると「この季節はこの配合」という自分なりの感覚が育ってきます。
発酵時間を短めに設定し、生地の状態で判断する
梅雨の時期は「時間」よりも「生地の状態」で発酵を判断してください。(梅雨だけではなくどの季節でも大切な感覚です☺️)
膨らみ方、弾力、香りを確認しながら、早め早めに次の工程へ進むのがコツです。
冷蔵庫を使った「低温発酵」も有効です。
発酵スピードをゆっくりにすることで、時間の余裕ができます。
一次発酵を冷蔵庫で一晩かけてゆっくり行う方法なら、夜仕込んで翌朝焼く、というペースも作りやすくなります。
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作業環境を整える
エアコンを使って、室温を25℃前後に保つことが理想的です。
また、作業台に粉をはたくのは最小限にして、手粉も控えめに。
粉の保管場所も大切です。開封した小麦粉は密閉容器に移して、湿気の少ない場所(棚の中など)で保管しましょう。
冷蔵庫に入れる場合は、使う前に室温に戻してから使うことをおすすめします。
温湿度計を使ってベーグル作りのときメモしておくと生地の状態がつかみやすいと思います!
今日からできる3つのアクション
理屈はわかっても、実際にどう動けばいいか迷いますよね。今日から始められる、シンプルなアクションを3つにまとめました。
✔ 水分量をへらしてみる
いつものレシピの水を少し減らすだけで、梅雨の生地扱いがぐっと楽になります。
✔ 発酵時間を5〜10分短く設定して、生地を目で確認する
「30分」を「20〜25分で確認スタート」に変えるだけで、過発酵のリスクがぐっと下がります。
指で軽く押して、ゆっくり戻ってくるくらいがベストなタイミングです。
✔ 作業前に室温と湿度を確認する習慣をつける
温湿度計を作業スペースに置いておくだけで、季節に合わせた調整がしやすくなります。
「今日は湿度が高いから、水を少し控えよう」という判断が自然にできるようになります。
無店舗ベーグル屋として、道具への小さな投資は大きなリターンになりますよ。
まとめ
【この記事のポイント】
✅ 梅雨の失敗の正体は「湿度による水分過多」
✅ 生地べたつき・過発酵・茹でしぼみの3大トラブル
✅ 水分量を減らすのが基本対策
✅ 発酵は「時間」より「生地の状態」で判断する
✅ 低温発酵と室温管理で子育て中でも柔軟に対応できる
梅雨の時期は、パン作りが難しくなる季節です。でも、原因と対策を知っていれば、怖くありません。
私自身も、毎年梅雨になるたびにレシピメモを見直して、生地と向き合ってきました。
ぜひ今年の梅雨は、この対策を試してみてくださいね🤗
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