賃貸アパートでベーグル屋開業する方法
こんにちは、さきかです😊
「ベーグル屋をやりたいけど、自宅のキッチンじゃ売れないって聞いた。じゃあどうすればいいの?」
そんな疑問を持っている方、たくさんいると思います。私も同じ壁にぶつかりました。
私はn.t.bagelという無店舗のベーグル屋を営んでいます。店舗はありません。でも、ちゃんと保健所の許可を取得した工房で、天然酵母のベーグルを毎日焼いています。
その工房は……賃貸アパートです😊
「え、アパートで?」と驚く方も多いのですが、実はこれ、正しい手順を踏めば全然可能なんです。今日は私が実際に歩んだ道を、できるだけ細かくお伝えしたいと思います。
「自宅のキッチンじゃダメ」の壁に最初にぶつかる
ベーグルやパンを販売したい。そう思って最初に調べると、必ずこの情報にたどり着きます。
「食品を販売するには、保健所の許可を取った専用の製造所が必要です。自宅のキッチンでは許可が下りません。」
これを知ったとき、正直かなりガックリしました。
私は子供が3人いて、夫と5人暮らし。家の敷地に小屋を建てようとも考えましたが、自宅が市街化調整区域にあって、それも難しかった。お店への夢を持ち始めてから7年が過ぎていました。
「諦めなければならないのかな」と思いかけたそのとき、ネットで見つけたのが「賃貸アパートを工房にする」という方法でした。
これが私の開業への突破口になりました。
なぜ踏み出せないのか?3つの本質的な理由
① 「許可って難しそう」という先入観
保健所の許可、HACCPの計画表、食品衛生責任者の資格…単語を並べると確かに難しそうに見えます。でも実際に保健所に行ってみると、担当者の方がとても親切に一つひとつ教えてくれました。
「難しそう」と感じているのは、まだ一歩も動いていないから。調べ始めると、意外なほどハードルは下がります。
② 「賃貸では無理」という思い込み
自宅の賃貸マンションのキッチンで販売するのは確かにNGです。でも「菓子製造業許可が取れるように改装した賃貸物件を製造所として借りる」ことは可能なんです。ここを混同している方がとても多い。
「自宅のキッチンはダメ」と「賃貸ではできない」は全く別の話です。
③ 「子育て中だから無理」という遠慮
私も開業当時、末の子が3歳でした。「今じゃない」と何度も思いました。でも振り返ると、子育てが落ち着くのを待ち続けていたら、もう4年は後ろにずれていたと思います。
「完璧なタイミング」なんてありません。今できる形でやってみることが、夢を現実にする一番の近道です。
賃貸アパートでベーグル屋を開く具体的な手順
STEP 1:まず保健所に「相談」に行く
物件を探す前に、まず保健所に行きましょう。「賃貸アパートを工房にしてベーグルを販売したいのですが、どんな設備が必要ですか?」と聞くだけでOKです。
私が経験した主な設備条件はこちらです(自治体によって異なります):
- 二層シンク(手洗い用と食材洗い用が分かれているもの)
- トイレから製造所まで扉が2枚以上あること
- トイレ専用の手洗いが必要
- 冷蔵庫・冷凍庫に温度計の設置
- 床・壁・天井は清掃しやすい素材
最寄りの保健所の担当者さんがリストを渡してくれて、「これを満たせばOKですよ」と教えてもらえました。私はここで何度も相談させていただきましたが、毎回丁寧に対応していただけました。ありがたかった😊
STEP 2:条件に合う物件を探す
私はSUUMO・エイブル・ホームズ・アットホームなど複数のサイトを使いながら、約半年以上かけて物件を探しました。
私が設定していた物件の条件はこちらです:
- 自宅から近い(子育て中なので移動時間を減らしたい)
- 家賃はできるだけ安く(ワンルーム〜1Kが理想)
- 改装OK(大家さんの理解が必要)
- 1階(重い機材を搬入しやすい)
- 間取りが「トイレから製造所まで扉2枚」の条件を満たしやすい
物件を見る際は間取り図を保健所に持っていって確認してもらうのがおすすめです。
物件を決める前に、必ず保健所に図面相談をしましょう。後から「NG」になると、費用も時間も無駄になってしまいます。
STEP 3:保健所に図面相談・他の法令確認
物件が仮決まりしたら、間取り図に機材の配置を書き込んで保健所へ。私の場合、保健所から受けた指示は:
- 洗面所の蛇口を非接触型に変更する
- 製造所とトイレの間に扉を設ける(2×4材とアジャスターでDIYでOKと言ってもらえた!)
- 床はフローリングでOK
- 壁もクロスで大丈夫
また、その後に市役所(建築指導課・環境管理課)と消防署でも確認が必要です。保健所から「他法令の確認リスト」を渡してもらえるので、一つずつ確認していきましょう。
STEP 4:DIYで工房を作る
私はできるだけ改装費用を抑えるためにDIYをしました。扉は2×4材とアジャスターを使って自作。作業台はネットで業務用のステンレス台を購入して組み立てました。子供たちも手伝ってくれて、30分ほどで組み上がりましたよ😊
パンこね機は日本ニーダーのPK2025を選びました。一度に多くこねられる業務用タイプで、今でも毎日フル稼働しています。
STEP 5:営業許可申請
工房が完成したら、いよいよ保健所へ営業許可申請です。必要なものは:
- 営業許可申請書
- 工房の地図・図面
- 製造方法の概要
- 食品衛生責任者の免許書
- 許可申請手数料(菓子製造業:私の場合15,400円でした)
- HACCPの計画表
- 検便の結果
HACCPは最初「なにそれ!?」と焦りましたが、保健所の方に相談したら立ち合い時に提出でよいことになりました。わからないことは素直に聞くのが一番です。
申請後、保健所の方が工房に立ち合いに来てくれます。約1週間でハガキが届き、晴れて営業許可書をいただきました🎉
開業当初に書いたブログはこちら
https://www.ntbagel.site/%e9%96%8b%e6%a5%ad%e6%ba%96%e5%82%99/
今日からできる5つのアクション
① 地域の保健所のサイトを検索する
「〇〇市 菓子製造業 許可」で検索。設備基準の概要が確認できます。
② ネットで物件を検索してみる
実際に見るだけでイメージが広がります。まず「どんな物件があるか」を知るだけでOK。
③ 食品衛生責任者の資格を取る
1日講習を受けるだけで取得できます。開業に必須の資格なので早めに動くのがおすすめ。
④ 原価を計算してみる
ベーグル1個に使う粉・酵母・その他材料費を計算してみましょう。販売価格を決める第一歩になります。
⑤ BASEに無料アカウントを作ってみる
「自分のお店」がどんな姿になるかイメージするだけで、モチベーションが上がりますよ。
まとめ|賃貸アパートでも、ベーグル屋はできる
私は元看護師で、子供3人を育てながら、お店を始めたいという夢を7年間温め続けてきました。自宅が市街化調整区域で小屋も建てられず、「無理かも」と諦めかけた時期もあります。
でも賃貸アパートという選択肢を知り、保健所に相談し、1年かけて物件を探し、DIYで工房を作りました。今では熊谷産米麹の天然酵母と国産小麦で、もっちり&むぎゅっとしたベーグルを毎日焼いています。
制約があっても、方法は必ずあります。
「できない理由を探すより、どうすればできるかを考える。」それが夢を現実にする唯一の方法だと、私は身をもって知りました。
あなたのベーグルを、待っている人が必ずいます。一緒に一歩踏み出しましょう✨
n.t.bagelについて
無店舗ベーグル屋 n.t.bagel(店主:さきか)では、熊谷産米麹の天然酵母×国産小麦のベーグルをオンラインで販売しています。第2・4火曜日はHIKICAFEさんにて「火曜ベーグルランチの日」も開催中です。
📷 Instagram @n.t._bagel:仕込みの様子・販売情報・インスタライブはこちらから
🛒 BASEオンラインショップ:全国配送対応 → https://ntbagel.base.shop
「ベーグルが好き」「お店を始めたい」——そんな方、ぜひフォローしてつながりましょう。一人じゃないですよ😊
